修了生の声

2017年度修了

重政 ゆかり さん

長年児童書の編集に携わり、その後中国の大学で日本語講師となり、家族の介護のために帰国。

2016年本研究科に入学、2018年3月修了。 今秋からまた海外の学校で日本語教師として教壇に立つ予定。

入学の動機

日本語を教えていた中国の留学生が尋ねて曰く「先生、僕、大学院へ行きたい」。一緒に新宿の本屋へ行き、大学院への入り口が昔と随分違うことを発見しました。30年以上前の自分の学部生時代は不完全燃焼であったこと、開発途上国で働こうとする場合に大学院卒の資格は今や必須なこと、家族の介護だけに時間を費やしたくないこと等々。こうしたことを考えた結果、自分にとっても今、「大学院進学」という選択が最適ではないかと思い、入学を決意しました。

研究テーマ

私は夫の祖母、父、母を看取り、現在は老人ホームで暮らす実老父母を支えています。その間、介護現場も随分変化してきました。多くの外国人も働いています。私はそうした日本の介護現場で働く外国人について知りたいと思いました。テーマは「日本の介護現場における外国人労働者の定着に関する研究」です。「研究」という大義名分を使って、彼らと知り合い、生の声を聞くことができたことが、一番の収穫でした。

今後について

21世紀は人々の「移動」と「定着」がテーマになっていく時代。身体が丈夫なうちは、自分も海外で多くのことを体験し経験を積み上げ、帰国後は広い意味で「マイノリティ」の支援活動をしていきたいと思っています。

メッセージ

私が拾った20代の声:「大学院へ行って本当によかった。社会人の方に色々会社の実態を聞けてそれがとてもよかったです」留学生:「修了の重みが大卒と違い、本当に嬉しかった」 職業も千差万別の社会人学生はディスカッションしても話が噛み合わなかったりすることが間々あります。けれど途中の考え方が違っても結論は同じになったり、教師たちの最新の学問的な視点によって、例えば、彼/彼女がどのような環境に置かれているか「想像する力」を培えるようになりました。自由な表現が保証され、親子ほど歳の離れている人や全然知らない分野で働いてきた人たちと同じ机に座って議論し、新しい出会いを持てる大学院という場所は、ちょっぴりの勇気さえあれば、今の日本で叶えられる、かなりお得で贅沢な時間を提供してくれるところではないかと思います。

2011年度修了

菊池 桃子 さん

高校入学と同時に芸能活動をスタート。高校卒業後は、戸板女子短期大学に進学、芸能と学業を両立した。その後、結婚・出産を経て、現在は芸能活動をしつつ二人の子どもの子育て中。2009年に本研究科に入学。当初は4年履修の予定だったが、単位修得がスムーズに進んだことから3年履修に変更し、2012年3月修了。

入学の動機

高校時代から芸能活動をしてきましたが、子どもを産んでから「母親の立場」としての仕事の依頼が増えてきました。次世代をよりよいものにしていくために母親が学ぶことは有益だと考えていたこと、私自身が情報を発信しやすい芸能という世界にいることから、自分の考えを体系的に理論構築して社会に伝えていく力を身に付けるために本研究科への入学を決めました。

研究テーマ

国連「障害のある人の権利条約」の中で、障害児童と健常児童が一緒に学ぶインクルーシブ教育が取り上げられており、日本においては文部科学省で審議が進んでいます。私は現在の日本でインクルーシブ教育が行われたらどうなるのかについて研究を進めました。障害児童・健常児童の保護者にアンケートを実施、両者の考えの差異を検証するとともに、日本でインクルーシブ教育が進まない理由とその解決策について考察を行いました。

今後について

修了後、大学院でTA(ティーチングアシスタント)を務めたり、学部で論文の書き方についてお話をしたりする機会を設けていただきました。芸能活動を通して発信していくとともに、これからの社会を担っていく人のために何かできればと考えています。

メッセージ

芸能活動を始めた時、親との約束で「仕事を理由にして学校を休んではいけない」と言われ、それを守ってきました。しかし、それでも学業に100%集中できなかったという思いがあったのも事実です。自分でもこの歳になってやり残したことに再チャレンジするとは思っていませんでした。欧米を見れば大人になって学び直し、実務に活かしている人がたくさんいます。学びたくても諦めてしまっている人も多いとは思いますが、日本も次第に大人が積極的に勉強する時代になっています。「学びたい」という思いを持っている人は、ぜひ一歩前に踏み出してください。

在学生の声

修士課程2年(都市空間・まちづくりプログラム所属)

王 娅媛 さん

中国出身。大学では、日本語専攻。2015-2016年、立教大学経営学部に留学。

2017年度に本研究科に入学。

入学の動機

中国の大学では日本語を専攻していましたが、2015年に交換留学生として日本にきました。留学期間中には地域のいろいろな活動に参加する機会に恵まれ、日本文化への理解を深めることができました。そうした経験から、中国における大学生と地域とのコミュニティ形成について研究しようと考えるようになり大学院に進学することを決めました。

研究テーマ

私の研究は「地域社会において大学生が地域コミュニティ形成に果たす役割と効果」に関するものです。少子高齢化が進み高齢者の人口に占める割合が増える中で、地域コミュニティをいかに形成していくのかということが社会の重要なテーマになっています。大学生は地域社会の未来の担い手であり、地域活動に参加してもらい地域コミュニティの一員として役割を果たしてもらうことが社会に期待されています。そうしたことを中国の都市と比較しながら研究を進めようと考えています。

修士課程2年(CSR・消費者志向経営プログラム所属)

宇佐見 卓也 さん

大手メーカー、中堅製薬会社、AIベンチャー企業を経て、現在、経済団体事務局勤務。

2017年度に本研究科に入学。

入学の動機

私は、長い実務経験を通じて、(会社の規模や業種は変わっても)一貫して、そこに集うメンバーの力を如何に引き出し最高のパフォーマンスを挙げるにはどうしたら良いかについて考え続けています。そして、その結果として、人にとっての“働くこと”の意味や喜び、人が幸せになる組織や企業の在り方について、もっと深く考えたいと思うようになりました。人生は一生勉強と思い、学べることにワクワクして、本学の門をたたきました。

研究テーマ

私の問題意識は、人にとっての働くことの意味や喜び、人が幸せになる企業の在り方についてです。人生100年時代と言われ、これから働く期間はもっと長くなり、AIの進化によって人の働き方は大きく変わるかもしれないと言われています。だからこそ、これからの人にとって、“働くことの意味”を考えることは益々重要になると思います。大きなテーマですので、先ず人生のフェーズにおける仕事の意味の変化から考えたいと思っています。

博士後期課程1年

小野田 亮 さん

北京大学、及び慶應義塾大学にて修士号を取得後、本研究科に入学。

現在、一般企業に勤務する傍ら研究に励んでいる。

入学の動機

私はこれまで中国、韓国に留学しつつ「東アジア」について研究してきました。修士課程を修了後、一般企業に就職をしましたが、働きながらも「東アジア」の研究をしたいという思いが止まず、博士課程への進学を決意しました。政策創造研究科は幅広い知的欲求に応えられる教授陣に、社会人でも安心して研究できるよう職員の皆様によるサポートも手厚く、ここならば自分の願いを成就できると感じ、入学をしました。

研究テーマ

東アジアのポピュラー音楽について研究しています。特に日本・中国・韓国でどのようにポピュラー音楽が作られているのか、その生産体制の形成に着目し、ポピュラー音楽のこれまでとこれからを明らかにしていきたいと思っています。ポピュラー音楽はただの消費財ではなく、各社会の制度、政治形態、産業構造、大衆文化などと密接に関わり合いながら作られたものだと考えています。よって、ポピュラー音楽がどのように作られたのかを知ることで、文化や社会制度の本質を解き明かせるのではないかと期待しています。