修了生の声

2018年度修了

渡部 真澄 さん

総合建設会社を経て、現在、グループ全体の人事業務のシェアードサービスを手がける企業に勤務。

社会保険や福利厚生に携わる「人事勤労」セクションにて従事。

2016年本研究科に入学、2019年3月修了。現在、研究生として在籍中。

入学の動機

長い間、ジェンダー的役割や家と会社の往復の生活のなかで、このまま歳を重ねていってよいのだろうか、という焦燥感が募っていました。その思いが、本学の門をたたくきっかけとなりました。しかし、当時の私は「考えること」の訓練を怠り、知識やスキルの乏しい状態。そのため、科目等履修生からスタートし、大学院のレベルについていけるのか、シラバスで推奨されたテキストを理解できるのか、そこから検討していきました。

研究テーマ

働く女性の活躍を推進する機運が高まるなか、女性疾病・疾患は、就労している時期と重なって好発するにも関わらず、就労環境が疾患や働き方に及ぼす影響など、明らかにされていません。罹患者は、職場で理解してもらえないという思いから病気や治療についてComing outできず、職域ヘルスプロモーションが機能していない、また、一般的な疾患であっても労働遂行能力の低下(プレゼンティズム)がみられ、治療を伴うことから医療機関の影響も大きいなど、複合的な問題が潜んでいることが見えてきました。私の研究は、一般的な女性疾病・疾患に罹患した働く女性も、重篤ながん罹患者と同様に就業継続の困難さを感じていることを明らかにすること、その事実を周知してもらうことに意義があると考えています。研究テーマは、「女性疾病・疾患が就業継続に及ぼす影響と支援に関する研究‐就業継続を困難にしている要因を検証する‐」です。

今後について

論文とは、誰かに何かを伝えたいという強い想いを文章にしたラブレターである、と思っています。これからも、高尾先生のご指導をいただきながら、修士論文を基軸としてさらに分析を試み、身近な人に寄与できるような研究をしたいと思っています。

メッセージ

大学院で学んだ期間は、娘の大学受験と重なりました。子どもを支えながら、フルタイム勤務と学業の両立ができるだろうかと思案した時期もありました。しかし、Super,D.E.の「キャリアとは、ライフステージ(人生の各時期)に果たすライフロール(人生役割)の組み合わせであり、キャリア発達段階を通じて自分のライフロールの中で行う選択と意志決定の連続」という理論が、私の背中を押してくれました。自身に鑑みると、大学院生活は、置かれた立場・役割を大切にしながら、自分らしい生き方を模索し実現していく過程にほかなりません。それは、仕事と研究の両立のため執務時間内は効率的に働き、悔いのない研究生活を送れたこと、結果的に仕事上でも評価してもらえたことにつながりました。一方、娘は希望する学部へ進学。複数の役割にエネルギーを使わなければならない時期もありますが、いつまでもその役割が太く続くわけでもありません。自身の興味・関心を温めながら思いきった選択と意思決定を繰り返し進むこと、それがキャリア形成に必要だと思っています。

2018年度修了

平野 博美 さん

看護学校卒業後、看護師として長崎の大学病院に就職。1993年より東京の大学病院に転籍、2018年3月同病院定年退職。

2018年4月より足立区にあるケアミックス型病院に看護部長として転職。現在に至る。

2016年本研究科に入学、2019年3月修了。

入学の動機

学部卒業当初は、大学院に進学し「研究する」ということをもっと深く知りたいと考えていましたが、仕事の忙しさを理由に遠ざけていました。そして定年も近づき大学院進学をあきらめかけたころ、研究テーマが見つかったことと、看護職の知り合い(ゼミの先輩)が背中を押してくれたことで、思い切って研究科に入学することを決めました。

研究テーマ

看護管理者として手術部に配属され、「手術看護の質を上げること」を当時の上司より託され、業務改善などを行っていくうちに、質評価という課題に直面しました。 それまで経験したことを基に、手術看護の質評価指標を独自に作成しましたが、一般化するためには、学術的に研究する必要があることを実感しました。そこでテーマを「日本の手術室における手術看護の質評価に関する研究」として取り組みいくつかの成果を得ました。

今後について

今回の研究成果を、学会等を通してより多くの人に伝え、手術看護の質向上に貢献し、ひいては手術を受ける患者さんが安心して、安全な手術が受けられる一助になるよう活動したいと考えています。また、自身の仕事の中でも今回の研究で得られた成果と大学院で学んだ知識を活かして看護の質向上、人材育成をしていきたいと考えています。

メッセージ

私が社会人大学院で得られたこと、それはテーマをもって研究することによって、自分の考えを深め、時には仲間とディスカッションし考えを広め、そして素晴らしい教授陣からの知識のシャワーを浴び、気が付くと新たな見地に立つことができるようになっている、その楽しさワクワク感です。 使い古された言葉ですが、「案ずるより産むが易し」。さあ、あなたもチャレンジしてみませんか。

在学生の声

修士課程2年(都市文化プログラム所属)

杜 夢緋 さん

中国山西省出身。大学では日本語を専攻。2016-2017年仙台白百合女子大学に交換留学。

2018年度に本研究科に入学。

入学の動機

中国の大学では日本語を専攻しており、2016年9月に交換留学生として日本にきました。私は、アニメ、映画、文学作品のロケ地を中心に旅行することが多く、この経験からコンテンツツーリズムという分野に興味を持ち始めました。卒業した後に帰国して就職、もしくは大学院進学か迷いましたが、増淵教授の講義内容に惹かれ、中国の観光産業におけるコンテンツツーリズムの持続可能なあり方について研究したいと考え、大学院に進学することを決めました。

研究テーマ

近年、中国のコンテンツ産業は、コンテンツツーリズムが少しずつ発展していますが、総体的に見ると初期段階にあると考えられ、日本のように一般化されてはいません。私の研究では、まず中国の観光産業の歴史と状況を簡潔に確認した上で、中国のコンテンツツーリズムに関する先行研究を参照しつつ、映画『君の世界から僕は歩き出す』ロケ地の四川省稲城亜丁の事例を通して、中国の観光産業におけるコンテンツツーリズムの持続可能なあり方について考察していきたいと思います。

修士課程2年(経済・社会プログラム所属)

志田 義寧 さん

証券会社、新聞社を経て、現在、通信社で企業報道担当。東京経済大学非常勤講師。

2018年度に本学研究科に入学。

入学の動機

20年以上にわたって経済報道に携わってきました。この間、官庁や企業、金融市場など様々な分野を担当してきましたが、取材を通じて改めて感じることは、結局、経済は人がつくっているということです。どんなに立派な政策も、人の気持ちを動かすことができなければ、政策効果は限られます。本研究科は実務経験豊富な教員が多く、政策の現場を知り尽くした経験知に基づいた指導を受けられることが、入学の決め手となりました。

研究テーマ

人々の物価観、すなわちインフレ期待について研究しています。日銀は大規模緩和によりインフレ期待を高めることで、実質金利を押し下げ、家計・企業の行動を変えようとしましたが、当初意図したほどの効果は出ていません。インフレ期待は身近な財・サービス価格の影響を受けやすいという先行研究がありますが、地域や年齢、性別によって差があることもわかっています。その要因を探ることで政策のあり方を考えたいと思っています。

博士後期課程1年

早川 和幸 さん

静岡県浜松市で自動車教習所を経営。

2019年3月に法政大学大学院政策創造研究科で修士の学位を取得後、引き続き本研究科博士後期課程へ進学。

入学の動機

私が経営する自動車教習所では、定住外国人(日系ブラジル人)を正社員として雇用しています。しかし、多くの中小企業では、定住外国人の雇用は派遣・請負といった間接雇用の比率が圧倒的に高く、彼らは不安定な雇用形態の下で就労しています。 人手不足の現況下にもかかわらず、中小企業が定住外国人をなぜ直接雇用しないのかという点に問題意識を持ち、その要因を明らかにすることで中小企業の人手不足解消と企業成長に貢献できるのではないかと考え、大学院で研究に取り組むことにしました。

研究テーマ

博士課程での研究テーマは、「中小企業における定住外国人の就労環境に関する研究」です。2019年4月に施行された「改正入管法」によれば、今後、技能実習生を中心に約34万人もの外国人が来日することになっていますが、就労環境や雇用形態の面で受け入れ後の課題が山積しています。 修士課程で行った研究をさらに深め、外国人受け入れに関する課題の解決に取り組みたいと考えています。