地域創造インスティテュートの特徴

研究科の特徴

本インスティテュートは、研究科横断型の組織として多様で柔軟なカリキュラムを提供し、地域(都市)づくり、政策づくり、産業創出等を担う高度専門職業人および専門的知識と実務能力を兼ね備えた社会人・研究者を育成するため、3つの創造群からなるカリキュラムを構成しています。

(1)地域が抱える様々な事象に関して、「都市・文化・観光創造群」「産業・企業・イノベーション創造群」「人材育成・生活・ウェルビーイング創造群」の中から、総合的・具体的に学ぶことにより、課題解決のための創造的な発想が得られ、それらの観点から、学際的に問題の所在を究明し、理論的かつ実践的な課題解決を目指します。

(2)「研究科横断型インスティテュート」の特徴を生かして、専門分野の異なる教員が各回の講義を担当するオムニバス科目「地域創造ワークショップ」や、フィールドワーク教育を得意とする教員が担当する「フィールドワーク演習」を開講します。

(3)地域づくりの現場に明るい一流の指導教員により、入学前から入学後、修士課程・博士後期課程の修了まで、ガイダンスや指導が行われます。

(4)働いている方々にとっても、仕事と学業との両立ができるよう、交通至便な都心の市ケ谷キャンパスで、平日の夜間と土曜日に授業を開講します。

カリキュラム

修士課程

修士課程では、社会で即戦力となる高度な専門職業能力を養成する教育プログラムを展開します。それらは(1)基本科目(必修・選択必修)、(2)創造群科目、(3)演習科目、(4)関連科目からなります。カリキュラムは体系的に構成されており、コースワークを中心とした履修が可能です。学生は、指導教員と相談しながら、自己の関心とキャリア形成に応じてプログラムを決定し、指導教員による論文指導のもと、修士課程修了に向けた科目履修ならびに修士論文(または地域研究論文)の作成を行います。

(1)-a 基本科目(必修科目)
本インスティテュートでは様々なバックグラウンドを持つ学生が学ぶため、地域づくりの学問的基礎となる基本科目を配当します。「インスティテュート共通科目」である「地域創造ワークショップ」は必修科目であり、全員が履修します。この科目は、専門分野の異なる教員が各回の講義を担当し、各回のテーマのもとにワークショップを実施する科目であり、地域づくりの実践に活かすことを目的としています。

(1)-b 基本科目(選択必修科目)
「リサーチ・フィールドワーク系科目」からは、オムニバス科目「地域分析の基礎」「地域共生社会特論」に加え、実践的な「フィールドワーク演習(1単位・2単位)」などの科目群から2科目(4単位相当)を修得します。

(2)創造群科目
カリキュラムの中心となる「創造群科目」は、「都市・文化・観光創造群」「産業・企業・イノベーション創造群」「人材育成・生活・ウェルビーイング創造群」の3つの創造群からなり、学生はいずれかの創造群を選択します。選択した創造群から6単位以上の修得を目指します。

(3)演習科目
演習科目である「地域創造演習」では、修士課程の仕上げとして修士論文作成の指導がなされます。「地域創造演習」は春学期に「A」、秋学期に「B」が各2単位科目として開講され、修了までに合計8単位の修得が必要となります。修士課程では、修士論文の提出を修了の基本原則としますが、修士論文の代替として地域研究論文の提出を選択することもできます。この場合は、通常の修了単位に2単位を加えて修得することが必要です。

(4)関連科目
基本科目、創造群科目で定めた単位数以上に修得した単位と、「レポートライティング」等の導入科目や、他専攻の授業科目を合計して、関連科目の単位とします。

博士後期課程

高度な専門職の知識と実務能力を持ちながら、さらに博士号取得を目指す学生の要望に応えるため、本インスティテュートに博士後期課程を設置します。近年、特に社会人の修士課程修了者が更に研究することを望む傾向が強く、このような潮流は、グローバル社会の中で日本人が活躍するうえで欧米のように博士号を持つ必要があると考える高度専門職業人が増加していることを裏付けるものであり、博士号が国際的に活動するための資格、とくに国際機関で働くための資格となっている点も、わが国の将来を考えると無視できない事情となっています。
本インスティテュート博士後期課程においては、地域づくりという高度かつ専門的な研究能力と実務能力とを併せ持つ人材を育成するために、新しい知見を創造していきます。入学者には明確な研究目標を設定のうえ、修士課程開講科目から6単位修得、そして指導教員が担当する研究指導科目「研究論文指導A」「研究論文指導B」を計6科目12単位修得、加えて在学中に、地域におけるフィールドワークをともなう研究プロジェクトの企画・運営や国内外の学会での報告などを重ねることで、高度な専門的知識と地域研究能力をより一層高め、教員の指導のもと博士論文を作成し、博士論文審査および最終試験に合格することが求められます。

カリキュラム構成図

修士課程

基本科目(6単位修得)
  インスティテュート共通科目
必修科目(2単位)
地域創造ワ-クショップ
リサーチ・フィールドワーク系科目
選択必修(4単位)
地域分析の基礎 地域共生社会特論 研究法 調査法 質的研究法 フィールドワーク演習(1単位)
フィールドワーク演習(2単位)特別講義
創造群科目(所属する創造群から6単位修得)
  都市・文化・観光 地域社会論 まちづくり事例研究 比較都市事例研究 都市空間論 文化基盤形成論 文化地理学
コンテンツツーリズム論 都市文化論 住宅政策特論 内発的農村発展特論 環境社会学特論 コミュニティーメディア論
ニューツーリズム論 観光開発論 フィールドワーク論 観光社会学 文化社会学 地域コミュニティ論
観光マーケティング論
産業・企業・イノベーション 経済地理学 ソーシャル・イノベーション特論 地域マネジメント 地域産業論 地域経営戦略論 特別講義
地域イノベーション論 地域活性特論 生活政策論 消費者政策論 ESG投資と企業経営 SDGsと企業経営
CSR論 中小企業論 新産業創出論 事業承継論 非営利組織特論 ダイバーシティ経営 コーポレートガバナンス
人材育成・生活・ウェルビーイング 少子高齢化と社会保障 ウェルビーイング論 地域活性化システム論 雇用政策研究(マクロ)
地域雇用政策事例研究 人材育成論 人的資源管理論 障害と開発特論 地域文化と教育特論
キャリアと雇用の経済学1 キャリアと雇用の経済学2 地域活性特論 実証分析入門 生活政策論
消費者政策論 キャリア理論と統計分析 キャリア政策研究 地域コミュニティ論 男女共同参画政策論
実践地方行政論
演習科目(選択必修8単位) 地域創造演習A・B
関連科目(10単位) 特別講義 経済学 社会学 レポートライティング 英語論文文献講読
基本科目(6単位)・創造群科目(6単位)を超えた分の単位 他専攻科目(10単位まで履修可)
合計 30単位以上(地域研究論文をもって修士論文に代える場合は32単位以上)

<2025年度開講予定 特別講義(修士)>

科目名科目区分
特別講義(希望学概論) リサーチ・フィールドワーク系科目
特別講義(地域から考える日本経済) 創造群科目(産業・企業・イノベーション)
特別講義(九州地域創生論) 関連科目
特別講義(統計学入門) 関連科目

博士後期課程

区分科目名
研究指導科目(選択必修12単位) 研究論文指導A・B
関連科目(6単位) 修士課程開講科目(創造群科目)
合計 18 単位以上

創造群 指導教員の主な担当科目について

修了要件

★2025年度以降入学者

(1)修士課程
科目区分 修了要件
単位数 備考
基本科目 6単位 (必修科目)インスティテュート共通科目 2単位
(選択必修)リサーチ・フィールドワーク系科目 4単位
創造群科目 6単位 所属する創造群から6単位修得
演習科目 8単位 選択必修8単位
関連科目 10単位 関連科目、基本科目(6単位)・創造群科目(6単位)を超えた分の単位、他専攻科目(10単位まで履修可)
合計 30単位以上 地域研究論文をもって修士論文に代える場合は32単位以上
(2)博士後期課程
研究指導科目 12単位 選択必修12単位
関連科目 6単位 修士課程開講科目(創造群科目)
合計 18単位以上 左記の単位修得と博士学位申請論文の審査合格を学位授与条件とする

授業時間

授業時間帯
時限 平日 土曜日
1時限 8時50分〜10時30分 9時00分〜10時40分
2時限 10時40分〜12時20分 10時50分〜12時30分
3時限 13時10分〜14時50分 13時10分〜14時50分
4時限 15時00分〜16時40分 15時00分〜16時40分
5時限 16時50分〜18時30分 16時50分〜18時30分
6時限 18時35分〜20時15分 18時35分〜20時15分
7時限 20時20分〜22時00分 20時20分〜22時00分

青色の部分が授業時間帯です。