カテゴリー: 06 書籍紹介

 

メイド・イン・大田区

ものづくり、ITに出会う

 奥山睦(著)


 定価:本体 1000円(税別)

  • 新書: 185ページ
  • 出版社: 静岡学術出版 (2008/7)
  • 発売日: 2008/7
  • 商品の寸法: 17.6 x 11.4 x 1.6 cm

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    内容紹介

     大田区は、東大阪市と並んで「世界に冠たる製造業の町」と言われている。 しかし一九九〇年代のバブル経済崩壊後、大田区の中小製造業の仕事は激減した。実際、 大田区でピーク時約九〇〇〇社あった中小製造業は、二〇〇八年現在では約四七〇〇社となっている。 ただし、このような厳しい経営環境にあっても、確実に生き残ってきた企業は存在する。 大田区の中小製造業はローテクの伝統的な職人技と、NC工作機械やCAD/CAMなどハイテク技術の共存が、その特徴だ。 また事業規模は、従業員四人以下が四割、九人以下だと八割を占める。高度な加工技術の 工場が数多く地域内に密集し、工作機械や専用機械といった優れた生産財を生み出している。 日本の機械工業を支える基盤産業であり、海外でもその技術力は高い評価を受けている。 そして試作品や少量品に特化している。これらは製品単価が高く、小規模・少人数でその技能を活かすことができる。まさに大田区は腕一本でニッチの市場を生きる、いわば今風の言い方だと「SOHO(Small Office Home Office)」スタイルをとうの昔に実現してきたのだ。 (「はじめに」より) 

     

    著者コメント

     地元大田区の中小製造業の実態を、ITを切り口にルポルタージュしてみました。失敗を糧に何度も立ち上がっていく不屈の精神力、開発や試作への特化、ネットワークを駆使した連携型スタイル、国際展開も視野に入れた積極的な市場開拓。大田区が「世界に冠たる製造業の町」といわれる所以を解き明かしていきます。
     工業系の方だけでなく、IT系の方、マイクロビジネスをされている方、これから創業を目指す方にも、読みやすいようにまとめてみたつもりです。
     ちなみに初版の単行本は、週刊ダイヤモンドの学者・エコノミストによって選定される「2005年ベスト経済書」の21位になりました。