法政大学大学院政策創造研究科
都市環境創造政策プログラム公開シンポジウム
「歴史的ストックの活用のいま」
少年時代に通った小学校、住宅街でみかけた瀟洒な洋館、波止場であることを印象づける大きな倉庫。こうした我々の身近にある建築物の数々は、いずれも日々の生活によって育まれてきた歴史的ストックの一つである。また、そこで繰り広げられてきた多様な営みや、紡ぎだされてきた様々な物語を省みれば、それらは文化的ストックとしても位置づけられる。
ところで、昨今、日本を象徴するオフィス街・丸の内では、歴史的な建築物をめぐって摩訶不思議なことが起きている。高度経済成長の中で一旦は破壊された三菱一号館が再現される一方で、それに伴い、昭和初期を代表するオフィスビルとして存続していた八重洲ビルが破壊された。また、戦災で被害を受けた赤レンガの東京駅が戦前の姿に再現される反面、戦災でも大きな被害を受けなかったモダニズム建築である東京中央郵便局の一部破壊が進められている。こうした現象を見ていると、純然たる歴史的ストックの価値がどこにあるのか、皆目見当がつかなくなってくる。そこで、本シンポジウムでは、現存する歴史的ストックを魅力的に活用することを実践している方々を講師に招き、これからの歴史的ストックの活用のあり方を考えてみたい。
■日時 2010年1月16日(土) 13:30~16:30(13:00開場)
■プログラム 司会:恩田重直(政策創造研究科・講師)
13:40~14:20 講演1:鎌倉における歴史的ストックの現状と活用事例
赤松加寿江(東京藝術大学・助手)
14:20~15:00 講演2:中山間地域における木造校舎の活用
~その関係性を紡ぐ取組みから(富山市八尾町)
山口尚之(建築家 一級建築士事務所タステン アーキテクツ主宰)
15:00~15:40 講演3:東京芝浦における倉庫の活用
池田浩大(株式会社トーウン・代表取締役)
15:40~15:50 休憩
15:50~16:30 全体討論
■講師プロフィール
赤松加寿江(東京藝術大学・助手)
博士(美術)/一級建築士。日本女子大学住居学科卒・同大学院修了。イタリア給費留学生としてフィレンツェ大学建築学部へ留学。東京藝術大学大学院博士課程単位取得満期退学(イタリア建築・都市史専攻)。鎌倉において一級建築士事務所有限会社studio accaを2003年共同設立。2007年から築84年の洋館を事務所として借り、建物の利活用を実践している。現在、東京藝術大学建築科助手、共立女子大学非常勤講師、工学院大学非常勤講師。
山口 尚之(建築家 一級建築士事務所 タステン アーキテクツ主宰)
1991年法政大学工学部建築学科卒業。1993年東京工業大学大学院建築学専攻修了。2002~03文化庁派遣芸術家在外研修員としてABRF (荒川修作+M・ギンズのアトリエ、N.Y.)に在籍。東京建築士会主催 都市型集合住宅実施のための建築設計競技優秀賞(2002)、TASTEN AND MASAYOAVE CREATION展(2005, イタリア) 、UIAトリノ大会日本建築作品展(2008, イタリア)、八尾スローアートショー2004~2009 総合ディレクター(富山)、日本建築学会「木造廃校舎の利活用特別研究委員」(2005-07)など。www.tasten-arch.com
池田浩大(株式会社トーウン・代表取締役)
物流不動産(倉庫)専門のプロパティマネジメント会社、㈱トーウン 代表取締役。1920(大正9)年創業の倉庫会社、東京倉庫運輸㈱ 取締役と物流施設の建設・設計、改修提案、物流不動産ニュースの発行、
その他物流コンサルティング業務を行う㈱イーソーコ総合研究所 取締役を兼任する。
■申込方法 下記URLの「法政大学イベント受付システム」にてお申し込み下さい。
(https://www.hosei.org/event2/detail/20100116.html)
※参加費無料。定員120名。
※本受付システムでのお申込みが困難な場合には、Fax又はE-mailにてご連絡下さい。
■場所 法政大学 市ヶ谷田町校舎5階 マルチメディアホール(東京都新宿区市谷田町2-33)
最寄り駅 JR/地下鉄市ヶ谷駅または飯田橋駅 徒歩10分
(http://www.hosei.ac.jp/hosei/campus/annai/ichigaya/campusmap.html)
■問合せ 法政大学大学院 政策創造研究科事務室
℡ 03-5228-1640 fax 03-5228-1643 e-mail:rpd-j@hosei.ac.jp
■後援 法政大学エクステンション・カレッジ
法政大学地域研究センター